こだわり

夏も冬も快適に暮らせる住まいにはいろんな工夫がつまっています。

神谷建築スタジオは「木の住まいづくり」専門の設計事務所です。法規的に木造では建設できない敷地以外は木造で家づくりをしていきます。なぜ木造なのか。木は自然素材である、リサイクルが可能である、加工が容易である(省エネ)・・・など色々ありますが、まずは単純に「人の生活を包み込む器」である住まいをつくる素材の中で、木が一番心安らかに生活していける空間をつくりだすことができる素材である。と実体験を含め身体全体で感じているからです。そして使用する木は日本の木、国産材にこだわって使用しています。これも何故か。難しいことは置いておいて、日本に建てるのだから、その気候風土で育ってきた木が一番適しているいるのに決まっているじゃないか。そう思うからです。
(もちろん難しいこともちゃんと考えているのですけれど)

自然のサイクルを尊重し

建築の素材として使用される木材は樹種にもよりますが、構造材として使用することが多い針葉樹はおよそ40~50年かけて適寸に生長します。ですからスタジオでは最低でも40~50年間は住まい手の生活の変化を許容し、安全を保つ家を提案しています。住まいづくりに使用する樹が生きてきた時間、またその樹を刈った後、次の世代が生長して再び木材として使用できるようになるまでの時間は最低でももたせる。そういった自然のサイクルを大切にして家づくりをしています。
もちろん40~50年という時間設定は最低のラインです。何世代も手を入れながら住み続けることのできる、家族の生活とともに時間をまとっていける住まいづくりをしています。安ければいい、早くできればいいといったバラック的な家づくりは絶対に行いません。

建築基準法では木造の住宅(四号建築物)は壁量計算、バランス計算のみで申請ができます。この壁量計算はとても簡便な計算方法で、実際の地震時に期待している耐力を発揮できない可能性も指摘されています。スタジオではどんなコンパクトな木の住まいでも、木質構造の専門家との協働で壁量計算より高度な構造計算プログラムをまわしながら安全性の担保された住まいづくりをしています。
(※耐震等級3を標準としています。)
また木という素材は鉄やコンクリートと違って1本1本性能、性質が異なります。机上の計算だけでは全体を把握することは困難です。山、素材生産の現場へ趣き、責任をもって木材の全数検査を実施し、設計者自ら適材適所へ「木配り」を行います。設計段階で検証が必要だと感じれば実寸大のモックアップを製作し、実大実験も行います。「設計」という業務をする以上、「なんとなく」といった責任の所在があいまいになるような仕事は行いません。

リビングイメージ

手が加えられるということ

住まいは竣工した時が完成というわけではありません。新建材を目一杯使用した住宅は竣工時が一番きれいかもしれませんが、その後どんどんと「劣化」をしていきます。ですがスタジオの「木の住まい」は竣工後時間が経つにつれ「味」がでてきます。それは「劣化」ではありません。この「劣化」と「味」はとても説明が難しいのですが・・・。住まいながら手を加えていくことで愛着がもてるようになるのを「味」とでもいいましょうか。

竣工時に高い完成度を求めすぎず、住まいながら手を加えていくのも住まいづくりの楽しみの一つです。そのためにスタジオの住まいづくりでは様々なプログラムを用意しています。皆さんの住まいの素材となる木材が育った山を訪れること、木材に塗料を塗っていただくこと、子供部屋の家具等を自ら作るというのも楽しいものです。そのような手を加えられる余白をプランの中に埋め込んでいます。

住まいづくりはお祭りです。設計者、施工者だけが住まいづくりをするのではありません。依頼主、つまり住まい手となる皆さんが主役なのです。是非一緒にお祭りに参加してください。手を動かしてみてください。きっと住まいに対する愛着が何倍も変わってくるはずですから。

快適な暮らしのためのスパイス 「Passive Design」

「Passive Design」 入れること 遮ること

空調機器による室内環境の制御が全盛の今、そのエネルギー消費が問題になっています。空調は確かに快適な空間を提供してくれますが、その快適性のツケを皆さんの住まいではない「どこか」で払っています。
エネルギーの問題ですぐやり玉にあがるのはエアコンですが、エアコンは実はとても優秀な省エネ機器です。なのでエアコンをつけることには全く反対しません。でもその優秀なエアコンですら極力つけることなく、快適に生活できる住まいづくりをするための見えない工夫が「Passive Design」です。

「Passive Design」の手法は多岐にわたりますが、主な手法は二つ。入れることと遮ること。

夏の過酷な日射を遮り、冬の暖かな日射は家深く導く。
また敷地に吹いている風を無理なく室内へ導くのも「Passive Design」です。この日本の家ではあたり前のように取り入れられていた先人の工夫がほとんど忘れ去られてつくられているのが現在の家なのです。
「Design」とつくと何やらド派手な演出のように思えるかもしれませんが、「Passive Design」は決して目立たず、コッソリあたり前のように仕込んであるのが大事です。
古来より受け継がれてきた住まいづくりの工夫に最新の実証結果を練り込んで、コッソリと計画に落とし込み、省エネで快適な住まいづくりをしていきます。

庭を 風景をつくること

スタジオでは住まいの提案時に必ず庭も一緒に提案をさせていただいています。住まいの窓から見える風景としての庭だけでなく、町並みという観点からも住まいの庭は重要です。
人が集まって住めば町ができます。それぞれの住まいが町を顧みず自分勝手に暮らしている町は寂しくとても殺風景です。
町並みを整えるには住まいの高さを揃えるとか、仕上げを揃えるとか様々な手法がありますが、もっとも手っ取り早く、効果的なのが樹を植えることです。道から見える場所に樹を植える。春に花を咲かせる樹、夏に木陰を提供する樹、小鳥たちのさえずりを提供する樹・・・なんでも構いませんが、町に対して樹を植える。それだけで町の風景が生き生きとしてくるはずです。1世帯10本なら100世帯で1000本。なかなかのものです。樹があれば様々な生き物が町に戻ってきてくれます。人の気配しかしない町は気持ちが悪いものです。多種多様な生き物と一緒に暮らす。これが本当に健康的で豊かな生活だと思うのです。

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